老舗の技法と文化
大正六年 一九一七年 創業
花隈は初代兵庫県知事であった伊藤博文によって
花街として発展をとげ、第一次世界大戦時には
船成金たちによる好景気もあり、震災前までは
日本有数の花柳界として知られていた。
松迺家は大正六年創業。
初代鵜殿しづが二十四歳のときに神戸の花隈に
「松乃家」の屋号で敷地面積約八十坪の料亭を開店した。
最盛期には数百人を越える芸妓が在籍し、お茶屋や料亭が
ひしめき合う花隈において一、二を争う高級料亭になった。
歴代の総理大臣をはじめ、川端康成、東山魁夷などの文化人や
石原裕次郎や越後吹雪などが通う、一見さんお断りの料亭であった。
第二次世界大戦の空襲で全焼するも、昭和二十四年に五百坪の面積に
数寄屋造りの料亭を建て、株式会社として再見した。
しかし阪神大震災で壊滅的な被害を受け、花隈での松迺家再建を断念。
現在は四代目女将が老舗料亭の誇りを持ちつつも、若い方にも
手軽に四季折々の旬な食材を楽しむことが出来る
日本料理店「松迺家」として暖簾を守っている。
(ひょうご老舗会 ”おもてな誌”より)
神戸の一流花柳界として賑わう花隈に名門料亭「松迺家」は生まれました。
いつの時代にも変わらず著名人の隠れ家として、あらゆるジャンルの枠を越えて
愛され続けてきました。
松迺家がお出しする懐石料理の数々にはこうして生まれた技法、文化が息づいています。
その時期、その日の”新鮮な食材”を駆使して
長き伝統の証人として活躍してきた豪華な”器”に。
松迺家のひそかな自信と誇りがお料理のこだわりとなっております。
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